美保子になりたい。
緊急事態宣言も解除になったので、
図書館で借りることは出来るようになりました。
兄に借りた本も読みながら、
図書館でも借りたいと思います。
兄に借りた本で、一番初めに読み切ったのは、
高村薫の『照柿』
分厚い本で、とても読みごたえがありました。
高村薫を読んだのは、初めてだと思います。
感想。
まず、読んでいたら、すっかり小説の中に入ってしまったので、
変な事を書きます。
どうして達夫は人殺しをしなければいけなかったのか、
私の感覚ではわからなかった。
48時間睡眠とっていなかったから、
としか言いようがない。
昔から、自分は人殺しをすると決まっていた。
そういうことなのか?
心というのは厄介で、
傷が見えないだけに
わからない。
美保子に惹かれる男性二人の
ドロドロになっていく心を
もっと丁寧に描いて欲しかった。
美保子という女性を、
もっと丁寧に描いて欲しかった。
この小説を読んでいる間中、
やり切れない思いが消えなかった。
さも私が、この小説の中に居るように、
『どうしたらいいのか。』
と読んでいない時も思っていた。
それなら、私は誰なのか?
二人の男の妻や、元妻では決してない。
それはあまりにもつまらない。
やはり、魅力的でありたいのです。
最後の最後まで、幸せそうな瞬間なんて
一度もなかった。
それでも、美保子がいい。
そして最後に、顔を失くしてしまったとしても、
私は、美保子になりたい。